フィールドとチャートのタイプ〜Tableauでヒートマップを作成する
はじめに
こんにちは。DI部のtamaです。
本エントリは、Tableau Desktop Qualified Associateの試験ガイド「評価するスキル」に関連する内容となります。
本エントリの概要
今回はヒートマップの作成方法と、その使用場面について、見ていきたいと思います。
ヒートマップとは
ご存知の方も多いとは思いますが、データ量を色で可視化したものです。 行列にデータをプロットして、そのデータの大小を色で表現したものが一般的かと思います。 ただ、行列データ以外でも、例えば、WEBサイトの解析に使われるアイトラッキングのデータ可視化にも、ヒートマップが用いられることがあります。 (よく見られていた部分ほと色が濃くなったりします。)
Tableauにおけるヒートマップの作成方法
Tableauには、ヒートマップを簡単に作成できる機能がついているため、非常に簡単に作成することができます。
作成するにあたり、何か面白いデータがあればよかったのですが、見つからなかったため、今回は、Tableau付属のデータ(サンプルスーパーストア)を使用します。
右上の「表示形式」というところに、ヒートマップの項目があります。これを選択すれば、Vizをヒートマップの原型にしてくれます。
ヒートマップの項目を選択するために、必要な条件は以下の通りです。
- 1個以上2個以下の「メジャー」が、(列か行に)設置してあること
- 1個以上の「ディメンション」が、(列か行に)設置してあること
作成手順
今回は、仮に「各年度毎に、メーカー別の売上を把握したい」という課題を設定し、それに沿うVizを作成していきたいと思います。
「各年度毎に」ということで、まずは売上が上がった日(ここでは「オーダー日」がそれに該当する、とします)を列に設置します。
次に、「メーカー別」の売上が知りたいので、「メーカー」を行に設置します。
そして、「売上を把握したい」ので、「売上」を行に設置します。
課題に対して必要なデータの設置が完了したので、右上の「表示形式」から「ヒートマップ」を選択します。
すると、Vizがヒートマップの形式に変わります。あとは見やすいように微調整しましょう。
まず、今回作成するのは「ヒートマップ」なので、売上の大小を色で表現するように変えます マークシェルフにある「合計(売上)」を色にドラッグします。
「オーダー日」の年を見やすくするため、項目をドラッグして調整します。
だいぶ見やすくはなりましたが、「ヒートマップ」なので、今の寒色系よりかは、売上が高いところは赤くなっている方にした方がよさそうです。 マークシェルフの「色」から「色の編集」を選択して、ヒートマップの色設定を行います。
「売上が高いほど赤色、低いほど青色」という風にしたいため、パレットから「赤 - 青の分化」を選択します。
このままだと、低いほど赤色になってしまうので、「反転」にチェックを入れます。
一旦、一通りの調整をしてみました。
ちょっと色の分布が極端すぎる気がしますね。 指定する色設定を分化形式(データの大小で2色に移り変わる)にすると、初期設定として、データの真ん中の値で色が切り替わるようになっています。 今回でいうと、全売上データの中央値を基点として、赤と青が反転するようになっています。
今回は、仮として「100万以上の売上に対しては赤色になるようにしたい」という要件が出たとします。 その場合、色の編集の「詳細」を選択し、「中央」にチェックを入れて、「1000000」と入力します。この「中央」という項目で、色の分かれ目にする値を設定することができます。
「各年度毎に、メーカー別の売上を把握したい」という課題に沿ったViz(ヒートマップ)を作成することができました。
赤色になっている部分が100万以上の売上としているので、各年毎に100万以上売上を上げているメーカーを、一目で把握することができます。 また、このVizではHonというメーカーが全ての年で高い売上を出していることがわかります。 そして、これらの気付きから「なぜHonというメーカーは売上が高いのか」→「○○だからでは?」といった、新しい仮説や課題を出すことができます。
ヒートマップの使用場面
ヒートマップを使用する場面としては、例えば以下のような場面が想定されます。
- 本エントリのような、セグメント別に売上等の数値の大小を比較したい時
- 顧客の年代別に購買金額をプロットするなど…
- RFM分析に使用する。(R×F、R×Mの2軸の表を想定)
- Monetaryが高いほど、色を赤くするなど…
結構色々な場面で応用を効かせなながら、使用するものとなりそうです。 ※「TableauでRFM分析を行う」的な記事も、今後執筆する予定です。
おわりに
Tableauにおけるヒートマップの作成を見てきました。ヒストグラムと同様、作成自体は簡単にできることがわかりました。 また、今回は簡易ながら仮の「課題」を設定し、それに沿う形で実行しました。設置するデータや、色の設定部分は、この「課題」の設定で変わってくると思いますので、ぜひ自分(自社)が持っているデータで、一度試してみてはいかがでしょうか。